さあ、本番モードへ!

さて、久々の彫刻科紹介です。今年度初、あけましておめでとうございます。ですね。
先週でセンター試験も終えて、残すは各志望大学の試験のみとなりました。
色々な経験を重ねてきた1年が終わろうとしているのです。
残り約1ヶ月(切ってる大学もありますが)、悔いを残さないように脇目も振らずラストスパートをかけていきましょう。

今週の彫刻科はデッサン、素描、模刻の3本立てでした。
センター後というのもあり、それぞれ少しずつ良い変化をしてきているようです。
その中のメヂチの模刻2点を紹介します。

まずは昼間部K.Hさん。
持ち前の粗付けや印象の良さとは裏腹に、詰めの甘さ、詰めの集中力が悩みの種でした。
今回の模刻では自分流の塑像を脱して、土との謙虚な対話ができつつあります。
髪の毛や髪の毛に至る形の言い切りが弱いところが気になります。
惜しい!

そしてこちらは同じく昼間部K.Kさん。
昨年末に塑像で沢山悔しい思いをしたK.Kさんですが、そこから猛烈な追い上げで力をつけてきました。
今回も、髪の毛のあたりの粘土付けに迷いがなく、とても明快な塑像になってきています。
しかし、具体的な形の作り込みにには全体感の微妙なズレや狂いが付きものです。
ここからの印象合わせがこれからの鍵になりそうです。
次は顔側から写真を撮りたいですね。

注意!今年もインフルエンザが流行しています。
   これから受験生にとって非常に大事な時期を迎えますので、
   それぞれ体調管理、防寒、感染対策を怠らぬようお願いします。心から。

塑像強化

というより、粘土といろいろな戯れ方をした3日間でした。
主に構成課題を利用して、塑像表現の可能性を様々な形で体験してもらいました。

その中でうまく作品としてまとまった昼間部K.K林さんの作品を紹介します。

モチーフは「豚骨、ビニールホース、複数のサザエ」(6時間?)です。
以前なら、ただ置いてみただけの構成、質に迫れず、時間も足らず、
と、言われたい放題の塑像が多かったですが、今回の作品からはそんな弱点がほとんど感じられません。
この数週間で身に染みた弱点が、ようやく克服できつつあります。

彼女以外もまだ難点が残るものの、次回作に期待できるものばかりでした。

明日から冬期講習本番。自信をもって今回の予感を確信に変えていきましょう。

構成塑像「手とロープ」

今週の彫刻科は塑像課題が2つありましたが、そのうちの1つの構成課題を紹介します。
普段は模刻や首像課題が多い彫刻科では比較的変わり者の課題かもしれませんね。
確かに、構成課題では塑像板の上の空間を自分でプロデュースすることが求められます。
気持ちのいい高さ、ボリューム、角度、明暗。難しく感じる人もいるかもしれません。

しかし、彫刻科において、課題を問わず求められるものがあることを忘れてはいけません。

「与えられたモチーフをしっかりと造り切る」

いくら構成が良さげでも、そのもの自体が中途半端だと見応えがしないですよね。
逆に、単純で簡単な構成でも、モチーフさえしっかりと造れていれば必ず評価されます。

今回紹介する2点の作品は、構成もきれいに見えますがそれ以上に個々のモチーフの存在感が目を引きます。
しかし両作品に共通している難点は「手の構造の弱さ」にあります。
ここを無視して高得点は望めませんよ。

来週も手を含んだ塑像課題があります。学期末の熱いリベンジを期待してますよ。

昼間部スマートフォンのK.Kさん

続いて夜間部S.Yさん

池袋へお出かけ。

先日は生徒の皆でお出かけでしたね。
どうやら道に迷った人も、迷わなかった人も、迷う前に我を見失った人もいたようです。
今迄しっかりと訓練してきた成果と課題がよく表れたのではないでしょうか。
そういう意味ではとても有意義なお出かけだったのだと思います。
つまり、、
今気付かなかったらそのまま試験に、、、
そう思うとゾッとしますね。
今回皆がそれぞれ感じた事は後の大きな前進に必ずつながるでしょう。
自分の理想は、自分の感覚や趣向どおりには必ずしも成り立っていない。
デッサンや模刻というのは、ある意味それを知る為に課せられてる課題なのかもしれません。
しかしそれは自分を信じて全力で取り組んだ時に作品から跳ね返って思い知らされるものです。

自分にある何かが足りないと感じてしまったとき、
それは裏を返せば最も充実した仕事ができているときでもあります。
今日の彫刻科の講評会では、ろくな作品が並びませんでした。
はっきり言ってまだまだです。
でも、先週のお出かけで何かに気付いて、何かを乗り越えようとするエネルギーを僕は感じました。
なかなかいい姿勢で取り組めていると思いますよ。

近々、いいものが出来上がるのを期待するとしましょう。

デッサン週間

秋らしい過ごしやすい日が続いていますが、
高崎の朝晩の冷え込みは既に冬を感じます。
季節の変わり目。
今が最も風邪をひきやすい時期です。受験生のみんなは特に気をつけましょうね。

さて、今週の彫刻科は石膏デッサン週間でした。
こんなに石膏づけになったのも久しぶりですね。
昼間部では塑像強化の成果もあり、確実な実力アップを感じます。


こちらは今年から彫刻科に転科した2浪のT中さん。
何故始めから彫刻科にしなかったのかと思うほど魅力的な仕事ができていますね。
これからはカタチを追うことと、形態を説明することのバランスが大事になってきます。


つづいて1浪のK林さん、最近はデッサンが破綻しなくなってすっかり頼もしくなりました。
体のカッティングラインに疑問が残りますが、見やすさと首周りの充実度が好印象です。


最後は1浪のH木さん。ブルータスのなかでも難しい位置で印象を合わせてくるあたりは流石ですね。
欲を言えば、少し構図を縮めて台座を入れた方が見やすかったでしょう。
今日がK林さんの誕生日だったこともあり、約4時間しか描けなかったのが残念です。

タカビは科を超えて生徒間の仲が良く、アットホーム環境だとよく言われます。
某大手予備校の若手講師がタカビのことを「最後の楽園」と呼んだほどです。
しかし、制作時間が犠牲になってしまう付き合いは、健全な付き合いとは言えませんね。
アットホームな空間でも個々がしっかりセルフプロデュースすることが大事だと思います。

明日は彫刻科は皆でお出かけですか。。
迷子にならないように気をつけましょうね。

あ、あと防寒も忘れずに!

アバタのビーナス

今週の彫刻科の塑像課題はオーソドックスな模刻課題でした。
夏期講習などには比較的大きな石膏像の模刻なんかもやりましたが、
今回は小さくて基礎の詰まったアバタのビーナス像です。

生徒達は微妙な量の傾きやねじれにまだまだ反応できずに苦戦していましたね。
どうやら全国の彫刻科受験生の今年の合い言葉は「塑像勝負」のようです。
例年以上に目標を高めて取り組んでいきたいものですな。

今回の写真は昼間部のK.Hさん。
彼女も例外ではなく最後まで量の調整に追われていました。
その甲斐あって、謙虚な観察から印象の良い模刻に仕上がりましたね。

想定首像

今週の彫刻科は想定首像という塑像課題でした。
普段、石膏像や実際の人物を観察して写し取る課題と違って、
構造の理解や表現の言い切りがダイレクトに表れる課題でした。
その中でも楽しく制作していた夜間部の2つの作品を紹介します。

1つ目(上)は高校3年生S.Yさん。最近メキメキ実力をつけてきてますね。
今の充実した表現力を活かして、さらに強い造形力を追求していきましょう。
2つ目(下)は高校2年生Y.Tさん。問答無用の明快さが気持ちいいですね。
制作の楽しさが細部まで伝わっています。

寒い日が続きますが、季節は実りの秋、芸術の秋です。
タカビ生のかっちょいい作品でこのブログを埋め尽くしたいものですなぁ。。。