入直3拍子!

科によっては既に芸大1次試験が始まっていますが、
今週の彫刻科は芸大1次試験を1週間後に控え、最後のラストスパートの熱気に溢れていました。
実質最後となる3拍子課題。
本当の意味で3つの作品でベストを尽くすのは誰でも非常に難しい事です。
ここで必要な集中力は人生長しといえど滅多に体験できるものではないでしょう。
日々の課題で得たヒントや手応えを、ここ1番で発揮できることを強くイメージしていきましょう。

今回の3課題でも、それぞれ高い集中力を感じる作品がでました。
通例のイニシャルは伏せて紹介しますので、芸大入試3拍子をイメージして下さい。

まずは組石膏素描。

安心して画面内の空間を感じることができます。
床の水平感がもったいないですですね。


完成のイメージの強さが描きっぷりに表れてますね。
描きたいから描く、というのも大事なことですね。
欲を言えば更に説明力が欲しいところです。

つづいて2次素描

床が気になりますが、コンテの調子を丁寧に扱い、モチーフのシャープさがよく出ていますね。


茶コンテです。今の勢いが構図にも出ていて迫力があります。
少し勢いが空回りして炭が形から浮いてきてますが。。。

最後は2次塑像、人物首像です。

頭部が丸くなる癖が大分ぬけて顔面とのバランスが良くなってきました。
あと少し体の意識が欲しいですが、謙虚な姿勢を感じる秀作です。


一見情報や変化に乏しい塑像に見えますが、
ひとつひとつの形が全体に響き合っていて独特の生命感を感じます。
パッと見の客観視がほしいとこでしょうか。


合格への意識、強さ、情熱は申し分無い塑像です。
しかし、モチーフ(モデル)からから離れ過ぎ、謙虚さを失いつつあります。
1課題ごとの一期一会、懐の深さも大切にしていきましょう。