人体ヌード素描3時間と模刻

今日の彫刻科では私大受験間近ということで「人体ヌード」の素描が行われました。
この課題で重要なことはズバリ、プロポーションです。あと、当たり前だけど構図。
色合いや立体感、生命感といった表現も、これらの上になければ意味を成しません。
人間の自然な佇まいや重量配分、比率を観察することが人間をモチーフにしたときの大義といってよいでしょう。

来週には大手私大の試験がはじまります。
説得力に繋がる謙虚さと、作品に対する熱意を忘れずに挑んできてください。

こちらはその中でバランス良く冷静に描けた昼間部K.Kさんの素描です。
彼女は芸大対策としてコンテを用いて3時間で描きました。
形態感の仕事には及んでいませんが、部分的にでもさらに突っ込んだ仕事、
仕事量のアピールがあると意図が伝わりやすいと思います。

そしてもう1枚。
こちらは夜間部のY.Tさんのメヂチの模刻(約10時間)です。
もともと立体表現のセンスがあったのですが、造形の行程に不安がありました。
今回の課題で粗付け、土台の仕事の大切さをよく理解できたと思います。
これからは動きや骨格、首の構造など、見えない形への観察力も磨いていきましょう。
受験で戦えるレベルが見えてきましたね。
って、まだ高校2年生でした。。。おいおい、、、
この執着心。浪人生にも分けてほしいですね。

彫刻は、視覚から触覚、触覚から視覚への変換の繰り返しから多くを学びます。
試験に備えて、たくさん見て、たくさん触って彫刻感覚を磨いていきましょう。

さあ、本番モードへ!

さて、久々の彫刻科紹介です。今年度初、あけましておめでとうございます。ですね。
先週でセンター試験も終えて、残すは各志望大学の試験のみとなりました。
色々な経験を重ねてきた1年が終わろうとしているのです。
残り約1ヶ月(切ってる大学もありますが)、悔いを残さないように脇目も振らずラストスパートをかけていきましょう。

今週の彫刻科はデッサン、素描、模刻の3本立てでした。
センター後というのもあり、それぞれ少しずつ良い変化をしてきているようです。
その中のメヂチの模刻2点を紹介します。

まずは昼間部K.Hさん。
持ち前の粗付けや印象の良さとは裏腹に、詰めの甘さ、詰めの集中力が悩みの種でした。
今回の模刻では自分流の塑像を脱して、土との謙虚な対話ができつつあります。
髪の毛や髪の毛に至る形の言い切りが弱いところが気になります。
惜しい!

そしてこちらは同じく昼間部K.Kさん。
昨年末に塑像で沢山悔しい思いをしたK.Kさんですが、そこから猛烈な追い上げで力をつけてきました。
今回も、髪の毛のあたりの粘土付けに迷いがなく、とても明快な塑像になってきています。
しかし、具体的な形の作り込みにには全体感の微妙なズレや狂いが付きものです。
ここからの印象合わせがこれからの鍵になりそうです。
次は顔側から写真を撮りたいですね。

注意!今年もインフルエンザが流行しています。
   これから受験生にとって非常に大事な時期を迎えますので、
   それぞれ体調管理、防寒、感染対策を怠らぬようお願いします。心から。

願書提出期限せまる!

今週土曜日はいよいよセンター入試ですね。インフルエンザが流行っているようなので受験生の皆さんは体調管理をしっかりしてくださいね!

大学願書の提出が始まったのでまとめてみました。皆さん早めの提出を!

【東京藝大】
1月24日(月)〜2月2日(水)※締切日消印有効
【多摩美】
1月5日(水)~1月19日(水)
【武蔵美】
1月6日(木)~1月17日(月)※締切日消印有効
【東京造形】
1月4日(火)~1月17日(月)※締切日消印有効
【女子美】
1月6日(木)~1月17日(月)※締切日消印有効

多摩美は当日消印についての表記がなかったので必ず期限内に着くように提出しましょう!

冬期講習もおわりいよいよラストスパート!受験生のみなさん悔いの残らぬよう精一杯頑張って下さい!

石膏王(3)備忘録

前回、第6回の石膏王の記事を掲載しました。
ついでと言ってはなんですが、第1回からの記録を備忘録代わりに記しておきます。

出題 時間 石膏王
ガッタメラータ 8H 講師K.M(油絵科)
ヘルメス+自転車ハンドル 8H 講師T.T(彫刻科)
ジョルジョ 8H 講師H.K(デザイン・工芸科)
マルス 7H
ブルータス 7H 講師T.T(彫刻科)
アリアス 7H 生徒T.C(日本画科)
うろ覚えな箇所は、改めて更新させて頂きます。
石膏像の出題遍歴を見ると、第7回は何が来るか…何となく想像出来るかもしれません。

第6回石膏王(2)

昨年年の瀬、12月30日(木)に行われた「第6回石膏王」の結果、及び作品掲載です。

講師、及び腕に覚えのある生徒混合、総勢11名によって競われた今回の「石膏王」は、お題「アリアス像」・座席抽選・制限時間7時間制作・素材モノクロに限り自由、にてとり行われました。
後日、参加者以外の講師、生徒による厳正な投票が行われ、栄えある「第6回石膏王」の栄冠は、日本画科昼間部生T.Cさんの頭上に輝きました。生徒による「石膏王」の奪取は今回が初です。日本画科にとって7時間制作は不利な条件でしたが、力強く、丹念な描き込みは他のデッサンのそれを凌駕していました。お疲れさまでした。

どの作品が「石膏王」のデッサンかは、あえてここでは伏せておきます…。小さな画像ですが、どの作品が1番魅力のある「石膏デッサン」足り得ているか、みなさんもお楽しみください。

第6回石膏王作品集
第6回石膏王作品集

謹賀新年

2011初日の出(o゚▽゚)o
2011初日の出

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
受験生にとっての「新年」 はまだしばらく先かと思われますが、
残された時間を各自悔いなく過ごして行きたいものです。
そして、改めてみなで「おめでとう」と言い合いたいものです。

第6回 石膏王のおしらせ

今日(29日)は冬期講習年内最終日でしたが。明日は毎年恒例「石膏王」が開催されます。
今春発行された「鉛筆で描くーかたち・空間・立体感」(グラフィック社)に去年の開催模様が掲載されていますが、
受験生、大学生、講師、専攻の垣根を無くし、デッサン腕自慢が集い石膏デッサンを競うイベントです。

最も注目すべき点は、このイベントがオープンで見学自由であるということです。
様々な科の色々な熟練者達の表現を一度に目の当たりにできるのは全国探してもタカビだけでしょう。
「デッサンってなんだろう?」「あと一歩の上達のコツが知りたい!」等等、
美術に興味をもち始めた人や、頑張っている浪人生も、おおいに刺激を受けると思います。

ふらっと見に来て好きな時間に帰ってもOKですので、是非気軽に来校してください。

・参加する学生に昨年の石膏王からのアドバイス
「東京芸大に合格する程度のレベルでは石膏王にはなれません。
自分の中の最高の作品を目指して頑張ってくださいね。」

塑像強化

というより、粘土といろいろな戯れ方をした3日間でした。
主に構成課題を利用して、塑像表現の可能性を様々な形で体験してもらいました。

その中でうまく作品としてまとまった昼間部K.K林さんの作品を紹介します。

モチーフは「豚骨、ビニールホース、複数のサザエ」(6時間?)です。
以前なら、ただ置いてみただけの構成、質に迫れず、時間も足らず、
と、言われたい放題の塑像が多かったですが、今回の作品からはそんな弱点がほとんど感じられません。
この数週間で身に染みた弱点が、ようやく克服できつつあります。

彼女以外もまだ難点が残るものの、次回作に期待できるものばかりでした。

明日から冬期講習本番。自信をもって今回の予感を確信に変えていきましょう。

明日は全科コンクール

12月19日は高崎美術学院の公開コンクールが開催されます。
当学院の公開コンクールは全ての科の受験生が同じ課題で実力を競い合います。
一般的に科間の垣根が根強い美術予備校界では珍しいイベントかもしれません。

採点や講評は全科の講師が参加し、幅広い視点からアドバイスが聞けるので、
改めて自分自身を理解したり、入試に向けて帯を締め直すよい機会になると思います。
加えて前日に行われた学科試験との抱き合わせ評価も行いますので、志望校合格のための
総合力の分析や入試に向けての対策が人それぞれ明確になってくるでしょう。

コンクールをきっかけにしてより充実した受験期をすごしてください。
いいデッサン、盛り上がる講評会を期待してますよ。

ちなみに参加無料、当日受付OKです。初めての方も大歓迎です。

構成塑像「手とロープ」

今週の彫刻科は塑像課題が2つありましたが、そのうちの1つの構成課題を紹介します。
普段は模刻や首像課題が多い彫刻科では比較的変わり者の課題かもしれませんね。
確かに、構成課題では塑像板の上の空間を自分でプロデュースすることが求められます。
気持ちのいい高さ、ボリューム、角度、明暗。難しく感じる人もいるかもしれません。

しかし、彫刻科において、課題を問わず求められるものがあることを忘れてはいけません。

「与えられたモチーフをしっかりと造り切る」

いくら構成が良さげでも、そのもの自体が中途半端だと見応えがしないですよね。
逆に、単純で簡単な構成でも、モチーフさえしっかりと造れていれば必ず評価されます。

今回紹介する2点の作品は、構成もきれいに見えますがそれ以上に個々のモチーフの存在感が目を引きます。
しかし両作品に共通している難点は「手の構造の弱さ」にあります。
ここを無視して高得点は望めませんよ。

来週も手を含んだ塑像課題があります。学期末の熱いリベンジを期待してますよ。

昼間部スマートフォンのK.Kさん

続いて夜間部S.Yさん